ナチスを欺いた奇術師

 はい、まずは皆さんお久し振りです。主ですこんにちは。今回の記事はWWⅡ時に活躍したイギリスの奇術師、ジャスパー・マスケリンについて書いていきたいと思います。

皆さんはマジックにどのようなイメージを持っているだろうか?きっとただの娯楽の一種と思っている人が多いことだろう。

しかし、そんなマジックが国の命運を担っていた時があった。

    ↑ジャスパー・マスケリン

 ジャスパー・マスリケン。イギリスの発明家・奇術師の一家に生まれた生粋の奇術師。祖先には王立天文官のネヴィル・マスケリンがいる。そんな彼は大戦中のイギリス軍への協力して行った作戦が有名だ。

   ↑現在のアレキサンドリア港

 時は1941年、アフリカにおける対独戦線の行き詰まりを打破する為、英国政府により奇術を用い敵をかく乱させることを目的とした部隊、Aフォースを立ち上げた。

彼らの最大の戦果はアレキサンドリア港及びスエズ運河の隠匿作戦であろう。当時英国の地中海における最大の軍港であったアレキサンドリア港はかねてからドイツによって狙われていた。

ついにドイツ軍による爆撃がされるという情報をつかむと港から三マイル離れた所に模型で灯台や家々を作り偽のアレキサンドリア港を作った。

そして何も知らないドイツ軍は無人の町を爆撃したため本当のアレキサンドリア港は無事だった。

↑トラックに扮した戦車と戦車に扮したトラック

 隠匿作戦を評価された彼とAチームは翌年のバートラム作戦に参加した。この作戦は北らから進行する軍隊を南から進行するとドイツ軍に誤認させるもので、上の写真のように車両を偽造し、北に配置されていた1000台の戦車をトラックに変え、南には2000台のトラックを戦車に変えることで、ドイツのロンメル将軍を翻弄した。

 これらのほかにも様々な作戦で相手を欺き、連合国の勝利に多大な貢献をした彼だが、晩年は不遇であり、舞台奇術の世界に戻るもあまり評価されず、ケニアへ移住しその地に眠った。

 マスケリンについてのさらに詳しい情報は今でもイギリス軍の最高機密であり、2046年に全ての秘密を公開する予定だという。


世界史の小話など

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